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作業療法士の国家試験は難しい?国家資格を取るための難易度・合格率は?

作業療法士の資格はいわゆる国家資格です。資格を取得するためには、年1回実施される国家試験を受験し、合格する必要があります。ここでは、作業療法士になるための最大の関門ともいうべき国家試験について、わかりやすく解説します。

この記事を読むことで、作業療法士国家試験の概要や難易度がわかるようになるはずです。また、本記事を書いている本学作業療法学科の国家試験対策についてもあわせてご紹介します。ぜひ最後までご覧いただき、進路選択の参考にしてください。

作業療法士国家試験の概要

まず、作業療法士国家試験の試験時期・場所・内容について見ていきましょう。

一般的には、大学・短大・専門学校など作業療法士の養成施設にて必要科目を修得し、最終学年の2月に国家試験を受験することとなります。

試験時期 2月
試験場所
北海道、宮城、東京、愛知、大阪、香川、福岡、沖縄
(全国8ヶ所)
試験方式
マークシート方式
試験時間:320分(午前・午後で各160分)
試験内容
▽一般問題(160問)
解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション概論を含むリハビリテーション医学、人間発達学を含む臨床医学大要及び作業療法
▽実地問題(40問)
解剖運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、人間発達学を含む臨床医学大要及び作業療法
合格発表
3月下旬

過去の試験については、作業療法士になるうえで必要な基礎が問われる「一般問題」と、事例・症例をもとに作成される「実地問題」で構成されています。5つの選択肢の中から正解を1~2つ選ぶマークシート方式が基本です。

難易度については、次の項目で詳しく解説していきます。

作業療法士国家試験の難易度・合格率は?

ここでは、作業療法士国家試験の合格率や難易度について、わかりやすく解説します。

まず、直近5年の合格率は以下のとおりです。

<直近5年の作業療法士国家試験の合格状況>
  受験者数 合格者数 合格率
2022年(第57回) 5,723人 4,608人 80.5%
2021年(第56回) 5,549人 4,510人 81.3%
2020年(第55回) 6,352人 5,548人 87.3%
2019年(第54回) 6,358人 4,531人 71.3%
2018年(第53回) 6,164人 4,700人 76.2%

最近の合格率は8割を超える数値となっています。作業療法士国家試験の難易度はそれほど高いものではなく、大学・短大・専門学校といった養成施設でしっかりと学習することで、比較的合格しやすい国家試験といわれています。

どちらかというと、在学中の一つひとつの授業における単位をしっかり取得して進級し、すべてのカリキュラムを修了することのほうが大変、といえるかもしれません。上位学年に進級すると、病院や介護施設などで行われる臨床実習があるのですが、「実習が一番大変だった」と話す卒業生がたくさんいます。逆に言えば、実習を経験することにより、作業療法士としての自覚や自信、意欲などが強くなります。これも臨床実習の大きな役割のひとつです。

医療創生大学作業療法学科の国家試験対策

本学科における国家試験対策の特徴は、国家試験合格にむけた準備・サポートを1年次から行う点です。

入学して最初に受講する「解剖学」や「生理学」といった作業療法の基礎になる科目の学習サポートを、1年次の9月より実施。学年末にはWebによる反復ドリルで復習したうえで学内模試を受験し、自身の実力レベル確認に役立てています。

早いうちから国家試験に対応した問題にふれることで、国家試験に対する意識づけを高め、学修意欲の向上につなげることが目的です。

<本学 作業療法学科の国家試験対策>
  学習サポートとWebドリル 試験 その他
1年次 解剖学
生理学
(9~11月)
解剖学
生理学
運動学
(2~3月)
確認テスト(3月)  
2年次 解剖学
生理学
運動学
(4~6月、9~11月)
解剖学
生理学
運動学
臨床医学
(2~3月)
確認テスト(3月)  
3年次 臨床医学
専門評価学
専門治療学
(4~6月、9~10月)
     
4年次 解剖学
生理学
運動学
(7~2月)
臨床医学
専門評価学
専門治療学
(7~2月)
全国模試
学内模試
(年10回以上)
国家試験対策講義
(9~2月)

※他多数の支援あり

各科目を復習するうえで推奨しているのが、複数名でのグループ学習です。わからないことがあればお互いに教え合うスタイルを重視し、学んだことを自分なりにアウトプットすることで自身の理解を深めることができます。

もちろん、学習環境も万全。キャンパスの中央に位置する「学習センター」に加え、本学科の学び舎である6号館にも自習室が充実しています。平日の日中のみならず、放課後や土曜日も教員は研究室で待機していますので、質問や相談があればすぐに聞きに行ける環境です。

作業療法学科について詳しく知りたい方はこちら

いかがだったでしょう。作業療法士の国家試験について、具体的なイメージを持てたのではないでしょうか。

作業療法士という職業に少しでも興味を持たれた方は、まず「作業療法学科」を有する大学・短大・専門学校などの資料請求をおすすめします。どの養成施設も各ホームページから無料で資料を請求できますので、気軽にトライしてみてはいかがでしょう。

前述のとおり、この記事を書いた医療創生大学にも作業療法学科があります。ぜひお気軽に、資料を請求いただければと思います。

 

また、作業療法士についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。本記事の「国家試験」のほか、「仕事内容」「理学療法士との違い」「活躍場所」「給与」「将来性」「なり方」についてわかりやすくまとめています。

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