2011年の東日本大震災によって陶壁の一部が破損してしまいましたが、このたび、藤原雄氏のご長男で同じく備前焼の陶芸家で陶心会会長・備前陶友会理事を務める藤原和(ふじわらかず)氏が来学し、破損部分の修復をしていただきました。
和氏は28年前、陶壁製作の際にも来学され、一緒に製作にあたっていただいており、大学の建築と同時並行で行われた作業のため起きた苦労談や、全てのパーツを焼き上げるのに1年もかかったお話しなど、当時の思い出の数々を聞かせていただきました。修復には当時の未使用パーツを加工して使用し、全体のバランスを見ながら組み上げられました。
修復を終えて和氏は「良かった。ほっとした」と笑顔を見せ、親子2代にわたって手の入った作品を感慨深げに見つめていました。
東日本大震災によって一部が破損した陶壁
修復作業にあたる藤原和氏(左)
修復が完了し、元の姿を取り戻した陶壁を前にした藤原氏